Case Studies
上場準備は、制度を知っているだけでは前に進みません。会社側で資料を作り、社内を動かし、監査法人・J-Adviser・主幹事候補との論点を消し込む人が必要です。以下は、個別企業名を伏せたうえで、実際の支援テーマに近い形で整理した事例です。
WBS / 指摘事項 / 月次決算
Case 01 / N-2期の停滞
ショートレビュー後の指摘事項は残っているものの、管理部門は通常業務で手一杯。月次決算、規程整備、取締役会運営、予実管理、内部統制のタスクが並び、誰が何をいつまでに終わらせるかが曖昧になっていました。
N-2期から上場日までのWBSを作り直し、指摘事項を重要度、期限、担当者で再整理。経営会議と管理部門会議を分け、毎週の進捗確認、外部専門家への回答準備、社内資料の作成を会社側PMとして巻き取りました。
止まっていたタスクを優先順位順に動かし、N-1期に必要な体制整備へ接続。経営者と管理部門が同じ進捗表を見て判断できる状態を作りました。
質問管理 / 回答方針 / 証憑整理
Case 02 / 監査法人対応
質問、追加資料依頼、会計処理の確認事項が増え、経理責任者だけでは管理しきれない状態。回答の粒度が揃わず、同じ論点が何度も戻ってきていました。
監査法人からの依頼事項を一覧化し、論点、必要資料、回答方針、社内確認者を整理。月次決算の締め方、証憑管理、勘定科目、取締役会報告資料まで見直し、監査対応を個人対応からプロジェクト管理に変えました。
監査法人対応の抜け漏れを減らし、指摘事項の消し込みを可視化。経営者が「何が残っているか」を把握し、必要な意思決定を早く出せる状態にしました。
調査票 / 発行者情報 / 社内規程
Case 03 / J-Adviser対応
J-Adviserから助言や依頼は来ているものの、発行者情報、特定証券情報、調査票、社内規程、反社チェックなどを会社側で作る人が足りない状態。経営者の上場意思に、実務体制が追いついていませんでした。
J-Adviserの依頼を会社側タスクに翻訳し、必要資料、社内ヒアリング、確認者、期限を設定。定例会議の議題設計、議事録、申請書類の下書き、社内規程の整備を並行して進めました。
J-Adviser任せではなく、会社側で上場準備を進める体制に転換。TPM上場に必要な資料作成と社内調整を前に進めました。
中期経営計画 / 予実管理 / 資金計画
Case 04 / CFO実務・中期経営計画
一定規模まで成長したものの、経営者の構想が数字に落ちておらず、金融機関、取締役会、幹部会議で説明できる中期経営計画が不足。月次決算や予実管理も、意思決定に使える形になっていませんでした。
売上計画、利益計画、KPI、投資計画、資金計画、実行テーマを整理し、経営会議で使える中期経営計画に落とし込みました。助言だけでなく、資料作成と数値モデルの整理まで手を動かして支援しました。
上場準備の前段階としても、非上場のまま成長する場合にも使える経営管理の土台を整備。経営者、幹部、金融機関が同じ数字を見て会話できる状態を作りました。
J-Adviser / 監査法人 / 主幹事 / VC
Case 05 / 難しいと言われた会社
TPMや上場準備の過程で、J-Adviser、監査法人、主幹事候補、VCから厳しい見方をされ、社内でも次に何を直せばよいのかが見えにくい状態でした。事業の説明、数字の整合性、管理体制、資本政策、開示体制の論点が混在していました。
難しいと言われた理由を項目ごとに分解し、上場ルート、改善優先順位、必要資料、社内の意思決定事項を整理。東証グロース市場とTOKYO PRO Marketのどちらで可能性を作るべきかを検討し、外部関係者との会話を「無理かどうか」から「何を直せば再度テーブルに乗るか」に変えました。
経営者が取るべき打ち手を明確にし、監査法人、J-Adviser、主幹事候補、VCに対して説明できる材料を再構成。上場可能性を再検討するための実務課題とスケジュールを作り直しました。